FX完全初心者のために、必須の知識をまとめました。
一度に覚える必要はありませんが、FXの勉強や情報収集、そして今後の記事を読んでいくために必要な知識です!多少面倒かもしれませんが頑張りましょう!
まずはこちらのページで
・損益が出る仕組み
・語句
・損益の計算
等について学びましょう。
※注意
このブログのコンテンツは管理人の見解を解説しているものです。
他者の取引を促すものではありません。
取引では損失が発生することもありますし、元本割れや当初元本を上回る損失が発生することもあります。
投資を行う際は、それに関わるリスクを十分に考慮の上、 投資の運用は自己判断・自己責任の上行ってください。
正確な記事を心掛けてはいますが、誤りがあったり内容が古かったりすることがあるかもしれません。予めご了承ください。
出てくる数字は、執筆時のレートであったり計算しやすいように仮定したものになっていたりすることがあります。取引を行う際はご自身で再度確認をお願いいたします。
FXとは
FXとは「foreign exchange」の略称で、外国為替証拠金取引とも言われます。
自分のお金(円)を外国の通貨(ドル、ユーロ、ポンドなど)に変えたり、再び円に戻したりして差額が損益になります。
ちなみに、(FX会社によって数時間の違いはありますが、)日本を含むほとんどの国でのFX取引は月曜早朝~土曜早朝にのみ行うことができるということも合わせて覚えておきましょう。
※中東の一部の国だけが土日も取引を行っているようです。
具体例(ドル)
アメリカの通貨ドルを具体例に挙げて説明しますね。
「円高ドル安・円安ドル高」などの言葉があるように、現在では1ドルが何円かは固定されておらず、日々高くなったり安くなったりと変動しています。その価格の変動から利益をあげようとするのがFXです。
「1ドル80円の日にドルを買って(80円→1ドルの両替)1ドル100円の日にドルを売ったら(1ドル→100円の両替)20円の利益」といった具合です。
言葉が少し仰々しいですが、海外旅行に行くときの両替をイメージするとわかりやすいかもしれません。
FXと両替との違い
まずはFXを両替でイメージしてもらいましたが、FXと銀行などで行う両替には大きな違いがあります。なんとFXでは、円しかもっていないときでも、外貨を「買う(円→ドル)」だけではなく、「売る(ドル→円)」という操作を行うことができるんです!
これはFXの「売りと買いは必ず1セット」というルールによるものです。FXでは「買ったら同じ分だけ売る」「売ったら同じ分だけ買う」(同通貨量の反対決済)する必要があるんですね。
例えば、銀行での両替では1万円→100ドル(1ドル=100円のときの両替)のように両替した後はその100ドルを使ってしまってもよいですが、FXでは100ドル分のドル→円の取引を必ず行わなければならないということです。
※そのためFXにおいて自分の資産の通貨が途中で変わることはありません。外貨を介した取引であるものの、出金するときは必ず元の通貨で手元に来ます。(「10万円で始めた人が8万円と200ドル手にする」というような状況は起こらず、出金時には必ず「〇万円」といった形で手元に来ます)
上記は私が一番初めにつまずいたポイントです。
自分が持っていない外貨を「売る」ということがピンときませんでした。
・FXでは「売る」「買う」がセットになっている
だから「売る」ことができるということをしっかり理解しておきましょう。
〈FXと両替の比較(円ベース)〉
FX | 両替 | |
1.円→ドル(ドルを買う) | できる | できる |
2.ドル→円(ドルを売る) | できる | できない |
3.1(円→ドル)の後 | ドルのまま使うことはできない | ドルのままでも使える |
4.手数料(≒スプレッド) | 非常に小さい(0.002円~) | 大きい(2~3円) |
5.レバレッジ | できる | できない |
利益を出すには?
以上を踏まえると
・安く買って高く売る
・高く売って安く売る(←FXならでは!)
の2方向で利益を出すことが可能です。
よく使われる語句
細かい話をしていく前に、まずはよく使われる語句を確認していきます。赤字は特に重要です。
・新規注文/決済注文
上記の内容の復習になりますが、FXでは「反対決済することがルールになっている代わりに売りから始めることも、買いから始めることもできる」となっていましたね。
「売り」から始めたときは「売り」が新規注文、その反対決済の「買い」が決済注文にあたります。「買い」から始めたときは「買い」が新規注文「売り」が決済注文ですね。
・ロング/ショート
「買い」の新規注文をロング、「売り」の新規注文をショートといいます。
例えば、「ドル円をショートした=ドル円で「売り」の新規注文を入れた」ということです。
・含み益/含み損
決済されていない損益状態のことです。「いま決済ボタンをクリックしたらこれだけの額が残高に反映されるよ」と教えてくれます。
・損切/利食い
決済注文時に、損をしていたら損切、得をしていたら利食いといいます。損切は損失の拡大を食い止めるために非常に大切になってきます。勝率100パーセントのトレードは不可能なので、損切の巧拙が結果を大きく左右します。
・ポジション
自分の取引状態のこと。買いの新規注文から決済注文を行うまでの間の状態を「ロングポジションを持っている」のように表現します。持っているポジションを決済注文することを「ポジションをおりる・解消する」などと表現します。
・エントリー
新規注文を行ったという意味です。買いにも売りにも使う言葉で、「ロングエントリー」や「ショートエントリー」のように使います。
・lot(ロット)
多くの国内口座では1万通貨を、海外口座では10万通貨を意味します。
ここを間違えると損益が10倍変わるので要注意。ほとんどの場合その会社のホームページを見れば書いてあります。
例:国内口座でドルを0.1ロットロングした=国内口座で1000ドル分の買いポジションを持った
・pip(ピップ)
0.01円(1銭)のことです。1円=100pipsですね。
例えば、1ドル105.581円から1ドル105.600円になったときは「1.9pips円安になった」ということができます。
損益=lot数×pips数です。
1ロットで取引している人よりも10ロットで取引している人のほうが、また、獲得pipsが50pipsの人よりも100pipsに人のほうが損益が多いということですね。
・必要証拠金
ポジションを持つために必要な金額。次の「レバレッジ」をもとに決まります。
・レバレッジ
自分の資金に対し何倍のお金で取引できるかの倍率です。
計算しやすいように、1ドル100円の場合を例に挙げて説明します。ドルを1万ドル買うためには本来ならば100万円必要ですが、レバレッジが25倍なら4万円で、500倍なら2000円でポジションを持つことが可能です。
「レバレッジが高ければ、ポジションを持つために必要な金額が少なくなる(少額で取引ができる)」という理解でオッケー。
国内口座では基本的に最大25倍で(法律で決まっている)、それ以上のレバレッジを求めるならば海外口座を使うしかありません。
レバレッジを必要以上に悪くとらえている人がいるかもしれませんが、使用必須というものではなく、使いたくないならば使わなくてもオッケーです。真に注意すべきはレバレッジではなく次の「証拠金維持率」というものです。
・証拠金維持率
残高÷現在のポジションを持つのに必要な金額×100で算出されます。
トレード手法によって適正証拠金維持率は変わりますが、低ければ低いほどギャンブル性の高いトレードです。なるべく高く保ちましょう。
「lot数が高ければ証拠金維持率が低くなる(ギャンブル性が高くなる)」という理解でオッケー。
証拠金維持率が100%を下回るような新規注文はシステム上不可能です。
新規注文後、含み損が大きくなって証拠金維持率が下がりすぎると強制的に決済注文が行われる(ロスカットといいます)ので注意。何%になったらロスカットになるかは会社によって違いますが、20%~50%が多いかな。
【残高100万円1ドル100円国内口座(レバレッジ25倍)の例】
通貨数(ドル) | 実効レバレッジ(倍) | 証拠金維持率(%) |
10000 | 1 | 2500 |
50000 | 5 | 500 |
250000 | 25 | 100 |
【残高100万円1ドル100円レバレッジ500倍の海外口座の例】
通貨数(ドル) | 実効レバレッジ(倍) | 証拠金維持率(%) |
10000 | 1 | 50000 |
50000 | 5 | 10000 |
250000 | 25 | 2000 |
5000000 | 500 | 100 |
各会社が定めているレバレッジは上限を示しているだけで、取引する通貨量を少なくすれば実効レバレッジ1倍(レバレッジを全く使っていない状態と同じ)にできるということを覚えておきましょう。
・スプレッド
同じ時間における売値と買値の差額のこと。FX会社によって多少の違いはありますが、必ず存在します。取引手数料のようなものだと考えてください。
ポンド、ユーロ、ドルなど取引する通貨ごとに異なる値で設定されていることが多く、アメリカドルが一番安くなっている口座がほとんどです。
一般的な銀行での両替手数料は1ドルおよそ2~3円であるのに対し、ほとんどの国内FX口座では0.002~0.004円!(早朝、経済指標発表時などを除く)
・スワップ
日本と海外の金利の差によって生まれる差額。
日付をまたいでポジションを持っているときに発生します。
日本より「金利の良い国の買いポジション」または「悪い国の売りポジション」を持っているとプラスの収入になります。もちろん「金利の悪い国の買いポジション」や「良い国の売りポジション」をもっているとマイナスの収入になります。
・クロス/ストレート
取引できる通貨はたくさんありますが、基本的に世界の為替はアメリカのドルを基準にしています。取引にアメリカドルを含むもの(「アメリカドル/円」「ユーロ/アメリカドル」など)をストレート通貨、取引にアメリカドルを介さないもの(「ユーロ/ポンド」「ユーロ/円」「ポンド/円」)をクロス通貨と呼びます。
計算練習
損益の計算の練習問題です。実際の口座では証拠金維持率も、損益状況も、あといくらでロスカットにかかるのかも全て表示されるので計算できなくても心配はないですが、ここまでをきちんと理解できているかの確認として解いてみるといいかもしれません。
1ロット10000通貨でレバレッジ25倍の国内口座。残高が100万円のときに1ポンド150円で5ロットのロングエントリーを行いました。
①証拠金維持率は何%?
1ポンド150円なので、150×50000÷25=30万円が必要証拠金
残高を必要証拠金で割り算して、100万÷30万×100=333%が証拠金維持率となる。
②このエントリー後、1ポンド155円になったときに決済すると利益はいくら?
1ロット(10000通貨)のとき、レートが1円変動すると1万円の損益が生まれる。
今回は5ロット5円変動なので25万円の利益が出た。
※国内口座では「レートの変動(円)×ロット数」万円の損益が出ると考えるとわかりやすい。
③この口座のロスカット水準は100%だとします。1ポンド何円になったときにロスカットされるでしょうか?
ロスカット水準が100%だということは「必要証拠金=残高」となったときにロスカットされる。求める値をxとおくと、x×50000÷25=100万-(150-x)×5万と立式できる。これを解くとx=135.4とわかる。
※必要証拠金はレートの変動に伴って変化することに注意
最後に
ちょっと難しく感じたかもしれませんが、実際に口座を動かしながら確認すると意外と直感に合っているものですぐになれると思います!
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